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2013年3月13日を表示

10 宇宙空間を直進したら四次元世界に突入するのだ

四次元空間がもしあるとしたら・・・とここまで考えてきて、頭のマッサージもだいぶ快調に進んできたと思います。では、話を現代物理学の世界にふたたびもどして、宇宙空間が曲がっていることについて考えてみましょう。

これまでの次元の話で、だいぶはっきりしたと思いますが、私たちのいるこの大宇宙空間は、ともかく曲がっているが、その形態を説明するコトバはない。ただ、曲がっているという空間の性質を知ることはできた、というところまでたどり着きました。

では曲がった三次元空間(私たちの空間=宇宙空間)には、どんな性質があるのでしょうか。それは、3でも簡単にふれましたが、どんな物質も、光でさえもまっすぐに進むことはできないということがあります。面の性質をあてはめて考えるとよくわかると思いますが、曲がった面の上で、まっすぐな直線を引くことはできない。むりに引こうとしますと、面をとび出してしまいます。次元的に言えば、二次元空間から三次元空間にとび出してしまい、とび出した部分は二次元空間では、消滅したことになります。

これと同じ原理で、曲がった空間内では、直線は存在できないのです。さて、プラスに曲がっている球面(ボールの表面)で、面から離れずあくまでまっすぐ一方向に進むと、地球一周と同じ原理で、いつかは出発点に戻ってきます。これと同じようにプラスに曲がった宇宙空間をあくまでどこまでもまっすぐに進むと、いつかは出発点にもどってくるはずです。ロケットが永遠に飛び続ければ、地球の出発点に帰ってくるというのは、宇宙空間の性質から考えて、ごくあたりまえの結論になるのは、このためです。これが、アインシュタインの宇宙論でした。

それでは、もしプラスに曲がった二次元空間を折れない棒が進むようにむりに直進したらどうなるかを次に考えてみましょう。次元のところでも説明しましたが、球面を無理に直進すると二次元空間をとび出し、二次元から三次元に行くことになります。同じように三次元空間の宇宙を無理に直進すれば四次元空間に入ることになり、そのロケットは、三次元世界からは、消えてなくなってしまうわけです。

しかし、残念ながら三次元人間が一般的な意味での四次元空間に行くことはできません。それは数学上の仮説で、テレビの画面の人間が二次元のスクリーン面からとび出してこれないのと同じことです。もちろん、数学的には四次元、五次元といくらでも考えられますが、それは数学がある仮定にもとづいて組み立てられているからです。

このような人間の発明品の空間と、自然に実在する空間はもともとは無関係です。そして、もし四次元空間が実在するとしても、そこに人間が行くことは絶対にできません。

ですから、宇宙空間の曲がりも、アインシュタインの仮説で、多くの疑問に終止符を打ったという功績はありますが、それがほんとかどうかは実際に宇宙を観測してみなければわからない。

                                四次元99の謎 関英男



3月13日(水)06:44 | トラックバック(0) | コメント(0) | 関英男博士 | 管理


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