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2013年3月18日を表示

15 宇宙の正体を見つけた?

宇宙が膨張しているという観測事実から導かれたアイディアは、私たちになにをもたらしたでしょうか。

それは、宇宙にも、誕生があった!ということです。これまでは、宇宙は永久不変で、一様で、星だけが生まれたり死んだりすると思われていたのですが、そうではなかった。この大宇宙にも生まれた日、誕生日があったのです。膨張しているのだから、膨張を開始した日があったというのがその根拠です。これはとりもおなおさず、宇宙に年令があるということになるでしょう。

しかし、ここから先は、じつはとてもむずかしい問題をはらんでいます。しかし、ともかく宇宙の年令という疑問にたどりついたのですから、それを考えてみましょう。

いま、宇宙が収縮しはじめたとしたら何年くらいで完了するでしょうか。ハッブルによるとそれは五十億年の昔となります。これが宇宙の数学上の計算にもとづいた年令といえます。

しかし、別の方法で計算すると、二百五十億年という数字も出てきます。これは星雲の年令を推定した値です。銀河系宇宙は比較的若く、その年令は五十億年とされていますので、この計算でいけば宇宙の誕生から二百億年後にうまれたことになります。どちらにしても、五十億年以上という超巨大な昔に宇宙は生まれたと考えることはできるでしょう。

では五十億年前の膨張をはじめるまえの宇宙はどんなものだと考えられているのでしょうか。それは、これだけの超感覚的巨大なものが収縮したと想像して、太陽系くらいの大きさの超高温の素粒子のるつぼのようなものだとされています。それが、ある日突然、膨張を開始したのです。

では、この宇宙の大きさはいったいどれくらいなのでしょうか。

宇宙空間が曲がっているかどうかはまだはっきりわからないので、いちおう曲がりがゼロとして計算すると、宇宙の年令を五十億年とすれば、その半径は五十億光年ということになります。
しかし、この計算には仮定があります。それは五十億年まえの超高温の宇宙が太陽系の大きさだったこととか、宇宙の年令を五十億年としたことなどです。
もし、宇宙空間が五十億年前も無限大の大きさであれば、現在でも無限大です。

無限大の大きさの空間を考えることはできません。しかし宇宙は、常識を超えるスケールのものです。もし宇宙が無限大であれば、果てはもちろんありません。

また宇宙の半径を五十億光年とする考え方は、宇宙空間が曲がっていないという仮定に立っています。これは現在の最高の望遠鏡による観測の結果ですから、もしその望遠鏡で観測できる外の宇宙空間がアインシュタインの言うとおり曲がっていたら、体積が有限で、果てはないということになります。その場合、形は言えませんから、半径は考えられなくなります。

                                      四次元99の謎 関英男



3月18日(月)16:43 | トラックバック(0) | コメント(0) | 関英男博士 | 管理


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