38 空間が縮む不思議な世界の探検 |
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| 一、どんなに強い力を加えても物質は、ある速度をこえることができない。その絶対速度は、秒速約三十万キロメートルの光の速度である。
二、物体が光速になると、短く、重くなる。つまり形を変え、重さをかえる。もちろん時間の経過も変わってくる。時計を光の速度で運動させれば、遅れは目にみえるほどである。
なんどもくり返し出てきましたがアインシュタインの特殊相対性理論の結論の要点をまとめてみました。
これを実際の世界で、もし経験するとつぎのようなことになるわけです。
すこし、ややこしい(正確な)表現をあえてしますので、ゆっくり吟味しながら読んでください。
「地球上の人が測定して、光が五十年間でたどりつくのは五十光年の距離であるが、ロケットが地球上の人の測定した準光速で飛べは゛、ロケット内の乗組員が測定したロケット内の五十年間に、地球上の人が測定した約二千五百光年の彼方まで飛ぶことができる」
ロケットは光速の0.9998倍の速度で飛んでいるのですから、ロケット内の時間の経過は特殊相対性理論によれば、地球上の五十分の一となっているはずです。
もちろん地球上で二千五百年経過したとき、地球上の私たちからロケットまでの距離は二千五百光年ですが、ロケット内の人間にとっては地球上の時間経過の五十分の一、つまり五十年でしかないのです。
早い話が、地球上の私たちは二千五百年も生きられないからみんな死んでしまうが、ロケット内の人は五十年だけしか年をとらないわけです。
ではこんどはロケットに乗ってみましょう。ロケットは光の速さで飛んでいるのですが、ロケットの中の私たちにとっては窓から見える星が、後方へどんどん光の速度で動いているようにみえます。
電車の中に乗っているときと同じです。ほんとは星がうしろにとんでいるのではないか。ロケットの窓から外をみているとほんとに星が飛んでいるようにみえる・・・
そうです!じつは宇宙が光の速度で後方へ飛んでいるのだ!と私たちが考えても一向に構わないのです。すべて相対的に考えていくわけです。
光の速度で飛んでいる宇宙では、時間は地球上の五十分の一に縮まり、距離も五十分の一になります。地球上で二千五百光年の距離にあると信じられていた星も、ロケット内では五十光年先の手のとどくところにあるわけです。
五十年飛べば、その星に無事到着できるのです。
ところで、距離が短くなったり、ロケットが短くみえるということはどう考えればいいのでしょうか。
これは、じつはロケットという物体が五十分の一に縮んでみえるというのは正確ではなく、空間が縮むということなのです。
たとえば紙に描いた十センチの鉛筆の絵は、紙が全体に半分に縮めば鉛筆も五センチになる。これと同じことが空間に起こったと考えればいいのです。
ですから、ロケットが五十分の一に縮んでも、人間も縮む、空間も縮むので問題はないのです。
四次元99の謎 関英男
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4月10日(水)08:28 | トラックバック(0) | コメント(0) | 関英男博士 | 管理
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