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16 宇宙の卵(原始宇宙)になにが起こったか

宇宙について、このようにいろいろと思いをめぐらすと、頭がじつにさわやかに回転するのが感じられます。宇宙的スケールのファンタスティックな時間の中に、私たちは踏み込んでいるからです。膨張する宇宙==にもう少しとどまって、想像をめぐらしてみましょう。

これまで説明してきた宇宙像をここでもう一度まとめてみましょう。現在の宇宙空間の形がどんなものかはともかくとして、体積は半径が五十億光年以上の球体よりも小さくはない。もし、宇宙空間の体積が無限大でなく、そのうえアインシュタインの予想に反してどこまで行ってもプラスに曲がらないとしたら、その場合には果てがあることになります。

では、素朴な疑問にかえって、この場合、宇宙の果てには、何があるのでしょうか。

じつは、この質問に物理学的に答えることはできないのです。あえて言うなら、果てにあるものは物理学的方法では確認できないなにかとしか言えません。物質と空間の存在しない宇宙の果てに、なにものかが存在するということは、ともかく考えられないとしか言えないのです。

では、こんどは逆に考えて、宇宙が膨張をする前の状態宇宙の卵とでもいえる原始宇宙については、どんなことが考えられるでしょうか。

これについては一九五十年に、スウェーデンのアルフェン博士、アメリカのベーテ博士、ロシア生まれでアメリカに渡ったガモフ博士の三人の名前で発表された元素の起源に関する"αβγ説"がヒントになるでしょう。

その理論によりますと、原始宇宙は、ものすごい高温高密度で、物質はすべて中性子であったとされています。そして、膨張を開始した最初の五分間で、物質は完全に電離して、陽子と中性子と電子の混合物となった。

その五分間ののち宇宙は陽子と中性子が結合できるほどの温度にまで冷えて、重陽子、三重陽子、アルファ粒子などの複合核ができた。

これが三十分間つづき、膨張宇宙は軽元素を生ずる熱核反応の臨界温度に下がり、現在のさまざまの元素が生まれてくる状態になった。

天地創造がまるで十数分間でできる電子レンジ料理のような話ではないでしょうか。

                                      四次元99の謎 関英男



3月19日(火)07:44 | トラックバック(0) | コメント(0) | 関英男博士 | 管理

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