お日さまとお月さま
 
幸せな地球さんを見ました 
 


お~れ~おれおれ~?

団地の方の話ですが ご主人は80才。
銀行でお金をおろすのは 奥様の役目だそうです。
カードの名義はご主人で ご主人が カードを作ったそうです。

後日奥様は お金をおろそうとしたけど 3回まちがえたら ATMはストップしてしまいました。
その晩 銀行から電話がかかったそうです。

どなたが操作されたのですか。とか。いろいろ聞かれたそうです。奥様は自分だとか 色々答えて銀行側は納得したそうです。

"たった二万円のことなのに "おれおれ詐欺"かと心配して 銀行が電話してきてくれた"ということで 奥様は銀行側にすごく感謝されました。

銀行側では 貯金者が高齢者だというデータはそろっているので ATMがストップしたら業務終了後(?)に調査して 電話してきてくれるらしいです。

奥様の方は正しい数字 "ご主人の誕生日"をクリックしていました。
ご主人は自分の誕生日の数字を一字入れ間違えていました。

こういう間違いはありがちかもしれないと思いました。 

※誕生日を暗証番号にするのはやめましょうねということですね。(^.^)



りんのショートストーリーより

詐欺注意報 [ミステリー?]

穏やかな昼下がり、庭で草むしりをしていると、血相を変えた義母が廊下を走ってきた。
「洋子さん大変だよ。今電話があったんだ。信也が交通事故を起こしたんだって。示談金を今すぐ払わないと大変なことになるんだって。ねえ洋子さん、あたしの通帳はどこにあったかね。あんたに預けたと思うんだけど」
「お義母さん、それ詐欺ですよ」
「詐欺?」
「ええ、お義母さん、信也はまだ高校生です。車の免許は持っていませんよ。それに今は学校に行っています。もちろん車じゃなくて自転車でね」
「ああ、そうだったね。詐欺か…。ああよかった」

義母が安心して部屋に帰った。
ああ、助かった。詐欺でよかった。通帳を出したりしたら、使い込みがばれてしまう。
最初は、すぐ返すつもりで借りた。それがどんどん積み重なって、気づけば五十万。早く何とかしなければ。
抜いても抜いても生えてくる草は、何だか私の物欲に似ている。
女というものは、どうしてこうも欲張りなのだろう。だけど今さら働くのも大変。それに、就職難なのに私が若い人の職を奪うのも悪い。宝くじ…は当たる確率が低いし、何か簡単にお金が手に入る方法はないだろうか。

そんなことを考えながら草を抜きまくっていると、再び義母がやって来た。
「洋子さん、また信也から電話だよ。ヤクザに脅されて、今すぐ金を払わないと殺されるって言うんだよ」
「お義母さん、だからそれ詐欺ですよ。信也は学校です」
「ああ、そうだよね。あの子が泣きながら助けてって言うから、気が動転しちゃったよ」
「今度電話が来たら私が出ますから」

やれやれ、今度はヤクザだって。義母もいくらかボケてきた。
あ、そうだ。義母がボケて、使ったお金を忘れちゃったことにしようか。
「ほら、老人会の温泉旅行の時にお金おろしたでしょう」とか言えば「ああそうだった」なんて言って丸く収まるかも。いや、意外とあれでしっかりしているから無理だ。

考え事をしていると、間違って花まで抜いてしまいそうになる。立ち上がって手を洗うと居間の電話が鳴った。
「お義母さん、私が出ますから」とエプロンの裾で手を拭きながら急いで受話器を取った。
「もしもし」
「あ…あれ…おばあちゃん…?」
泣きそうなか細い声。確かに信也に似ている。
「ちょっと、いい加減にしなさい。おれおれ詐欺なんて最低よ。年寄りから金を騙し取るなんて、あくどいことはやめなさい」
「…お母さん、お母さんだよね。信也だよ。実はオレ、学校で具合が悪くなってさ、早退したんだ。ふらふら自転車を漕いでいたら、黒塗りのベンツに突っ込んじゃって…」
わあっ…と受話器の向こうで信也が泣いた。
もう私は信じていた。詐欺じゃない。本当に信也の声だ。泣く信也の後ろで、暴力団が罵声を浴びせている。
「奥さん、早く金を用意しないと可愛い息子が東京湾に沈むぜ」
「お母さん…怖いよお」
「わかったわ。今すぐお金を用意するわ」

**

「それで、銀行で金をおろして、指定された場所で暴力団風の男に渡したんですね」
「はい…。そのあとで信也から〝晩ごはん何?゛なんていうノー天気なメールが来て、詐欺だと気づいたんです」
「つまり犯人は、二度目の電話でおばあちゃんから、信也君が高校生であること、自転車で学校に行っていること、母親も家にいること、などを聞いて作戦を変えたのでしょう」
「すみません。私すっかり騙されて、お義母さんの大事なお金を使ってしまいました」
「いいんだよ、洋子さん。仕方ないよ。あたしにも責任があるし」
「それで、盗られたお金はいくらですか?」
「百万円です」
「まあ、あたしの時は五十万だったのに、足元見てふっかけてきたんだね」
「ええ、お義母さん、本当に悪い奴らです」

ああ、騙された五十万は惜しかったけど、何とか辻褄合わせが出来てよかった。
当然だけど、信也もこうして無事だし。

「ねえ母さん、お正月に預けたお年玉返してくれるかな。買いたいものがあるんだ」
「え?」
どうしよう。とっくに使っちゃった…なんて言えない。また詐欺の電話がかかってこないかな。
なんてことを考える私は、きっとあの詐欺師よりも最低だ。

****



3月9日(日)05:00 | トラックバック(0) | コメント(0) | レジャー・旅行 | 管理

コメントを書く
題 名
内 容
投稿者
URL
メール
添付画像
オプション
スマイル文字の自動変換
プレビュー

確認コード    
画像と同じ内容を半角英数字で入力してください。
読みにくい場合はページをリロードしてください。
         
コメントはありません。


(1/1ページ)