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20 宇宙線・星・生命の切っても切れない宇宙的関係

宇宙に科学のメスを入れ始めたころから、正体不明の神話のような放射線が、宇宙のどこからか地球にやってきていることが知られていました。この放射線が、宇宙線と呼ばれるようになったのは千九百十二年ドイツのヘスの研究があってからで、その後の研究で宇宙線は人間の頭の中でも、厚い鉄のカーテンでもスイスイ通り抜けてしまう超高速の放射線と信じられていました。現在では、宇宙線の研究はとてもすすみ、それが宇宙空間を高速度で飛びまわっている陽子であること(正確に言えば、陽子のほかにヘリウムとヘリウムより重い原子の原子核も混入している)、銀河系の中心から飛んでくること、それは星の爆発によって発生していることなどが明らかにされています。銀河系の半径は約五万光年とされているのですから、その渦巻いている銀河小宇宙から、他の星の通信が地球に送られてきているのです。じつに、雄大な感覚を私たちに知らせてくれるではありませんか。もちろん、宇宙線を直接に感覚することはできませんが・・・。

宇宙線の一部は太陽表面の爆発で発生することも知られていますが、大部分は寿命を終えた星が大爆発するときに発生する。星が爆発すると、星を作っていた物質はイオンと電子の混合ガスであるプラズマとなって周囲の空間に拡散していきます。そして、それといっしょに、高エネルギーの陽子、電子、原子核が放出され、このうち陽子と電子が誕生した宇宙線なのです。

この発生したばかりの宇宙線はまだそれほどおおきなエネルギーをもっているわけではありません。宇宙線は宇宙空間を飛んでいるうちに、プラズマ雲や星間物質によって発生した磁場の雲と衝突し、そのたびに速度を増しエネルギーをたくわえていきます。この現象はフェルミ加速と呼ばれている。
宇宙線は、こうして何百万年も何千万年ものあいだ宇宙空間(銀河系ハロー)内を放浪し、そしてエネルギーをたくわえたものの一部分が地球を訪問しているのです。

では、地球に届いた宇宙線は、私たちに何か影響を及ぼしているのでしょうか。じつは、生活に影響のあるようなことはまったくありません。ただ、遺伝情報を組み替えて突然変異を起こさせるのではないかと疑われています。

これはショウジョウバエをつかった実験結果もあるくらいですから、かなり信憑性がある。ショウジョウバエは一回の世代が短期間で終わるので、遺伝の研究に利用されますが、このショウジョウバエを宇宙線の強くふりそそいでいる高山の上と比較的ふりそそぐことの少ないトンネルの中に分けて調べると、高山の頂上に住むハエに圧倒的高率で突然変異が確認されたわけです。ついでながら、遺伝情報というのは、染色体のDNAというらせん状の分子の中のアデニン、チミン、シトシンおよびグアニンという四種類の分子の配列によって表現されていることが分子生物学の力で明らかになっています。これらの分子の結合(配列)の仕方には、水素の核外電子が重要な鍵をにぎっているのですが、宇宙線はこの電子を攻撃することによって、四種の分子の配列を変え、親から受けついだのではない突然変異の遺伝情報を作ることになるのです。

人体に有害なほどの強力な宇宙線は、ほとんどないと考えていいわけですが、たとえばアメリカのニクソン大統領が何かを考えているとき宇宙線がその頭脳に命中すれば、その考えを変えてしまうという可能性は否定できないし、人間の突然変異、種の進化に影響力があるということも可能性としては考えられるでしょう。ただ、その因果関係をはっきりさせるとなると、たいへんな研究が必要となってきます。

いずれにしても、地球が宇宙空間にあり、その上に生きている人間も、宇宙の営みと無関係にあるわけではなく、星の生・死、宇宙の運動などのおおきな支配のもとに存在しているということが、読者のみなさんにも漠然とイメージされてきたのではないでしょうか。

             四次元九十九の謎 関英男



3月23日(土)05:31 | トラックバック(0) | コメント(0) | 関英男博士 | 管理

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