逃げないすずめ |
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| 洗濯物とりいれようとしてたら
やけにうるさく ぴっぴっぴっ すずめの独唱があまりにうるさくて
どこ?きょろきょろのぞいたら 一羽のすずめが枝にとまって鳴いてる。
はるかに屋根の上からもぴっぴっぴっ 恋の季節?
http://zatutisiki.com/601.html
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5月5日(木)07:20 | トラックバック(0) | コメント(0) | 自然 | 管理
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りんのショートストーリーより |
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| http://rin-ohanasi.blog.so-net.ne.jp/2016-05-04
お子様ランチ卒業式
パパと会うのは、いつも同じレストラン。 ピンクのテーブルクロスの真ん中に、可愛いキャンドル。 パパとママが仲良しだったころに、3人で行ったレストラン。 わたしはいつもお子様ランチを注文した。 小さなハンバーグとエビフライ。ニンジンは星の形で、ハートの容器に入ったコーンサラダとリンゴのゼリー。 プレートには夢がいっぱいで、パパとママも笑顔がいっぱいだった。
パパとママが離婚して、4年が過ぎた。 ママと暮らすことになったわたしは、月に一度パパと会う。 いつも同じレストランなのは、わたしがこの店のお子様ランチが好きだから。 …と、パパが思い込んでいるから。
正直もう、お子様ランチを食べるほど子供じゃない。 焼肉やお寿司の方がずっと好き。 だけどパパが嬉しそうにお子様ランチを注文するから、言えずにいる。 「ユイ、学校はどうだ」 「うん、まあ、ふつう」 「ふつうってなんだよ。いろいろ教えてくれよ」 パパの話はいつも同じ。ちょっとうんざりする。 「好きな男の子はいないのか」 うざい。いたとしても言うわけないでしょう。 そろそろ月に一度じゃなくて、3か月に一度、もしくは半年に一度くらいでいいかな…と思う。
食事も終わりに近づいたころ、パパが急に神妙な顔をした。 「ユイ、じつは今日、ちょっと話があってさ」 「なに?」 「うん、じつはパパ、再婚することになって」 はにかむような顔で、パパが言った。 「もちろん、再婚してもパパはユイのパパだ。何も変わらない。だけど、再婚相手の女性には、8歳の女の子がいてね」 「8歳…」 パパとママが離婚したときの、わたしの年齢。 「うん。だから、パパはその子の父親になる」 「ふうん」 「ちょっと体の弱い子でね、空気がきれいな田舎に引っ越して、一緒に暮らすことになったんだ」 「ふうん」 「だから、その…、今までのように、ユイに会えないかもしれない。いや、もちろん、ユイが望むなら、パパはいつでもユイの力になるよ。でも、月に一度の面会は、ちょっと無理かもしれない」 ふうん…。
「いいよ。わたしも中学受験で忙しくなるし、ちょうどよかった」 「中学受験するのか。大変だな」 「べつに、ふつうだし」 「またふつうか。今どきの子はふつうが好きだな」 パパが笑った。
「デザート食べるか?」 「いらない。わたし、コーヒーがいい」 「コーヒーなんか飲むの?」 「うん。家でママと飲んでるよ。甘いジュースより、ずっと好きだもん」 「そうか。もう、お子様ランチも卒業だな」 パパは、少し寂しそうに笑った。
強がって飲んだコーヒーは、やっぱり苦かった。 それでも精一杯大人のふりをした12歳のわたし。 なんとなく寂しくて、なんとなく悔しくて、「おいしかった」と言えなかった。 最後のお子様ランチだったのに。
街は鮮やかな緑であふれ、手作りのこいのぼりをかざした子供が通り過ぎた。 迎えに来たママに見られないように、帽子でそっと涙を隠した。 パパと過ごした最後の日、わたしはお子様ランチを卒業した。
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5月5日(木)07:04 | トラックバック(0) | コメント(0) | りんのショートストーリーより | 管理
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